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PREDATOR2

舞台は、鬱蒼としたジャングルから一気に熱と喧噪にまみれた大都会ロサンゼルスへ。

スケール感は、前作より縮小、B級映画の域にクラス落ち。

が、意外と楽しめてしまうのは、プレデターそのものが本来持つキャラクター性の妙ゆえでしょうか?

 

ダニー・グローバーは、なかなかの好演をしてますね。何とか終盤まで、この映画を引っ張っています。

プレデターの目立つ武器が前作から比べて、円盤や捕獲ネットや槍というのもいまひとつの感はあります。

 

牛肉処理場での攻防もエイリアン2の大気処理工場での戦闘場面をなぞらえている様で、いまひとつ二番煎じの感が振り解けませんでした。

これだけ、人類との科学技術力に差があるのに、生け捕りしようと考えることこそも、そもそも無茶なのでは?

結構な弾丸をくらっても、プレデターが殆ど不死身なのもどうしたものかと。

外科用の手術道具セットの充実ぶりに、いちばん感心したりするのですが、治療そのものが粗野で呆れてしまいます。

そもそも最後に一連のプレデター達が総出演するならハナから出せばもっと面白いものが創れた気がしますが?

 

しかしながら、PREDATORを単なる殺戮者から、名誉を重んじる蛮族の様な位置づけを確立したことでは、意義ある作品というべきかもしれません。

 

牛肉好きのプレデターは、決してBSEを恐れない勇者でもあるのかも知れませんね?

アメリカ人は、日本人には見習って欲しい部分でしょうね?

でも、見えない敵というのは、やはり、潜在的な驚異であり、恐怖ですね。決して対峙したくありません。

輸入解禁はまだまだ先送りにしていただきたい課題と思います。

BSEもプレデターもその意味では人類には警鐘を鳴らす存在なのかも知れません?

 

PREDATOR3ができないという事実がこの映画の判断基準のひとつに、なってしまうんでしょうね。

 

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1990年度作品     ★★★ [最高は五つ]

監督 STEPHEN HOPKINS  配給 20世紀FOX