SPIDER-MAN2はよかった。
前回のSPIDER-MANと違い、見事に"感じさせる映画"に昇華し仕上がっていたと思います。
宝石箱のように、人類愛、家族愛、友人愛、恋愛、ユーモアも、ジレンマ、苦悩、日常感、SPEED感、アクション等、いろんな要素(エッセンス)が随所に散りばめられスタートからクライマックスまでそうも退屈させられる事は無かったですね。
何よりピーター・パーカー演じるトビー・マクガイアの素晴らしく向上した演技力に驚かされました。見事な"ヒーロー像"を見せてくれたと思います。
サム・ライミ監督自身の大きな進化・成長の証でもあるかも知れないですね。
とりわけ列車上でのドク・オクとの対決シーンは、映画史上に残して良い出来映えでは? 観ていて、"リキ"はいりましたね。
CGのどぎつさも気にならない訳ではないのですが。(なんか、CGスパイダーマンって骨ナイ感じで。)
スパイダーマンをかばう市民たちの反応は、やはり西部劇の国だなぁと(苦笑)。でも好きな演出ですし、演出の素直さには好感が持てましたね。
冒頭の手術室のシーンとか、ドクター・オクトパスの住処とか、いかにもサム・ライミらしく"ダーク・マン" カブってましたけどね。
ドクター・オクトパス、サングラスかけてると、なんかマイクロソフトの"ビル・ゲイツ"にダブって見えてしまったのは私だけかしらん。
そのドク・オク演じるアルフレッド・モリーナもなかなかアクの濃い存在感ある俳優ですが、どこかやはり舞台的演技ですね、でも、この場合はハマっていると思えます。
学者らしい知性的な眼、狂気を帯びはじめた眼、正義感を取り戻した眼、なかなか"眼"の演技の達者な役者と思いましたが。
それにもまして四本のマジックハンドそれ自体が独自の意志(A.I)を有して行動する"CG演出"には私にしては珍しくも受けいれられました。
エンディングの摩天楼を縦横無尽にクモの糸を操り滑空するシーンは素晴らしくSPIDER-MAN1よりも、重厚に爽快感溢れる仕上がりになっているのには感心することしきりでした。
さて、SPIDER-MAN3ですが、グリーン・ゴブリン2世の登場は確定として、何やら"ベノム"登場の噂もあるらしいのですが?
もののついでにウイレアム・デュフオーも、でまくりだったりして?
なんにせよ、また、ひとつヒーローものシリーズの傑作映画ができた、そんな感じです。
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2004年度作品 ★★★★ [最高は★五つ]
監督 SAM RAIMI 配給 COLUMBIA PICTURES