中身は、ナイナイ映画です。何も考えちゃ、イケナイ、イケナイ。
理屈ナシが、前提条件の"アクションSFロボット超大作"というのが、この映画のテーマにふさわしいでしょう。
夏のお祭り気分で、ワッショイワッショイ楽しめない人には、不向きな作品の典型です。
間違っても、秋の芸術祭参加作品の並ぶ頃に上映されても困~る映画でしょう。
どうして、ジョン・ヴォイトが国防長官役でこの映画に出演しているのだろうかとか?
もののついでにアンジェリーナ・ジョリーも飛び入り出演してたらブッとんで、もっと面白くなっていたろうにとか?
とにもかくにも入り乱れる登場人物達の相関関係もさっぱりわかりませんでした。
正直、上映時間は、一時間半くらいでも良かったのでは?
前半は陳腐な"オバカSTORY炸裂"って感じで、どうでもいい展開にダレぎみでした。
それこそ、トランスアホーマーって感じで..。
ところが、ラストの市街地での善悪入り乱れてのロボット格闘戦は、テンションが一気に上がって正直"ダイハード4"より面白かったですね。(なぜか重なる様なシーンがあったのは、摩訶不思議気分でしたね? 雰囲気的には、ブラックホークダウンもカブっていた気も?)
圧巻のラスト30分のバトルは、ここまでの映画史に残る出来のパートじゃないでしょうか?
このラストシーンにだけなら星4つ差し上げたいんですが...。
なぜ、主人公が抱え上げたオールスパークに、無敵のメガトロン将軍がイチコロに撃滅されてしまったのか全く理解できませんでした。こんな事に、ず~っと宿敵オプティマスプライムは、気がつかなかったのでしょうか?
文句を言いつつも20007年度で言うなら、いささか中途半端だった"スパイダーマン3"より、価値アリの気がしました。
見事に力業でねじ伏せられた感は、十分ありましたし、ハリウッド映画は、これがあるから侮れず素直に凄いと、納得せざるを得ない部分です。
しかし、そうはいっても手に汗握るシーンは、CG合成じゃないんですね。役者が危険を顧みずに挑んだ結果で、やっぱり差がでるものですね。
Toy Sarusとかで玩具・フィギュア等セールス関連は好調だったろうか?とか、玩具に子供達は大喜びで満足してくれたのだろうか?とか、全く余計なお節介的心配をしてしまうのも、こういう映画ならではでしょう。
見終わったら、思い切りトランスフォーマーしたいとか、まぁ、一応思いましたね(笑)。
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2007年度作品 ★★★ [最高は★五つ]
監督 MICHAEL BAY 配給 PARAMOUNT PICTURES