どこか、歌舞伎の見得切りの口上を観せられている様なウェズリー・スナイプスの大仰なオーバーアクション。
笑ってしまうが、格好良くて思わずノセられてしまう。
映画への期待はとてつもなく高かったのだが、ちょっとガッカリしたというのが正直なところではありました。
ただ、公開当時はどうだったかわからないのだが、CGが時に陳腐である。ウケを狙っているのなら良いが、真剣だとするなら笑えない。
カットショットには、並ではないものはあるのだが、キワだっているとまでも言えない気がする。
映画のそのもののテンポやリズムは悪くないと思うが、STORYに最初の"BLADE"より斬新さがない気はします。
"BLADE"は、まだテーマが通っていた気がしますし。
死神族が、もっとイカシていれば(当然そうだと思っていたら、みすぼらし過ぎではなかろうか?)、この映画の"歯ごたえ"も変わっていたと思えるのが残念。
強敵はやはり魅力的でないと、場面的にもハジケないでしょう !
ヴァンパイヤの姫君は、それなりに、なかなかイカシてましたけれど。
ともかく焦点がぼやけて脚本が弱く、何を描きたいのかよくわからない。グロテスクとワイヤー・アクションを売り物にするなら、それだけの映画になりかねない。
でも、ウェズリー・スナイプスの"真剣白刃取り"はお見事!!
結果、ブレイドはHELL BOYより強かったというオチですね(笑)。
映画全体では、イマフタツという感想ですね。
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2002年度作品 ★★★ [最高は★五つ]
監督 GUILLERMO DEL TORO 配給 HERALD